日本監査研究学会

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過去の会長挨拶
2018年8月

会長 堀江正之(日本大学商学部)

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 この度、40年をこえる歴史を有する日本監査研究学会の舵取りを、今後3年間にわたり担わせていただくこととなりました。
 これまでにも増して、最先端の監査研究を担う学会としてのプレゼンスを高めるとともに、その前提として、会員の方々のより素晴らしい研究成果を生み出すことのできる学会でありたいと願っております。

 ご高承の通り、監査を取り巻く環境は目まぐるしく変わりつつあります。中長期的には「何が起こるか分からない」という前提で、さまざまな課題に対処してゆく必要があろうかと思います。
 一例として、AI(人工知能)等を中心としたテクノロジーの進展があります。大手の監査法人では積極的に研究開発を進め、実務への応用も徐々にはじまりつつあります。本学会におきましても、当該課題にかかる研究部会が組織され、大局的な観点から今後の監査への影響を探るべく研究が進められています。
 複数の学会員によって、特定の課題について研究を行う「課題別研究部会」は、すでに45課題もの研究成果の蓄積があります。引き続き、最先端の研究成果の公表に向けて、いっそうの充実を図ることが、学会としての重要な使命であります。この点とあわせまして、研究成果の社会還元という観点から、学会ホームページ等を通じた学会活動の公表を積極的に進めたいと考えております。
 監査人の仕事がAIに奪われてしまうのではないかといった話を聞くことがあります。新入生から真顔で「会計や監査の仕事は将来なくなってしまうのですか?」と聞かれたことがあります。「単純な作業はコンピュータに置き換わるので、専門家でなければできない高度な判断がより重要になるでしょう」などと、いかにも学校の先生らしいかわし方もあり得るかもしれませんが、「まさか、そのようなことはありえない」といった楽観的な姿勢が最も危険ではないでしょうか。手をこまねいていると、突如としてシンギュラリティの波にのまれてしまう可能性もありえないわけではないと思います。
 このようなテクノロジーの進展だけが、学生の会計や監査離れの原因ではないかもしれません。とはいえ、会計や監査に対する若い人達の不人気に目を向けたとき、教育の現場にいる者として大きな危機感を抱いております。それゆえ、新しい時代を担う会計や監査の専門家育成問題につきましても、学会として何らかの形で議論をしてみたいと考えております。
 激変の時代にあって、蛸壺型の研究では新しい知見を生むことはできません。それゆえ、特別会員および賛助会員をはじめ、他学会、他機関等とのコラボレーションを視野に入れながら、多様なものの見方や新たな視点を常に取り入れてゆくことで、研究の活性化を図ってゆくことが重要かと思います。
 開かれた学会として、また積極的な情報発信をもって、社会に貢献できる学会を目指し、一歩一歩着実に学会運営を進めて参りたいと考えております。

2018年8月

 
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