日本監査研究学会

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過去の会長挨拶
2009年8月

会長 八田進二(青山学院大学大学院 会計プロフェッション研究科)

2003年11月、当学会の9代目の会長を拝命したことから、学会の活性化と更なる発展を祈念して、概略、以下の6項目の改革案件に取り組むことを会員の皆様にお伝えいたしました。

1. 役員選挙方式等会則の見直し。会長の選出については、会員の総意を直接反映できるような方式(例えば、立候補制に基づいた会員直接投票方式)に改革すること。
2. 開かれた学会に向けた改革の推進。監査研究及び教育の発展を最大の課題としつつ、監査関連領域の諸団体(例えば、日本公認会計士協会、日本監査役協会、日本内部監査協会等)との健全な交流を促進すること。加えて、監査の社会的な機能ないし意義等について、広く啓発するような取り組みを早急に始めること。
3. 課題別研究部会の改革。課題別研究部会については、実のある研究ができるよう助成額を増加させて、価値ある成果があがるように改革すること。
4. 学会活動に対して貢献著しい会員に対する表彰制度の創設。これまでの学会活動に対して、著しい貢献があったと評価される会員に対して、毎年、1ないし2名程度、表彰する制度(学会功労賞)を創設すること。
5. 若手監査研究者の養成に向けたプロジェクトの推進。現在の監査研究者・教育者の数を、質を下げることなく増加させるために学会として取り組むべき施策を検討すること。
6. 監査研究・教育と監査実務との連携を深めることで質の高い監査研究者を養成すること。より質の高い研究・教育を推進するために、日本公認会計士協会、同協会地域会、監査法人、個人会計事務所等とどのような協力関係を構築することが可能なのかを検討すること。

  会長としての2期6年の在任期間中に、以上の案件のうち、6番目の「より質の高い研究・教育の推進に向けた監査研究・教育と監査実務との連携」以外については、会員各位の絶大なるご支援の下、ほぼ実行に移すことができましたことを大変嬉しく、また、誇りに感じているところです。ここに改めまして、皆様に心より感謝の意を表するしだいです。
  さて、思い起こしますに、私が会長を拝命した直後の2004年頃から、わが国においても、カネボウ事件、西武鉄道事件等の会計及び監査上の不祥事が耳目を賑わすようになりました。そのため、2005年からは、内部統制報告制度の導入に向けた取組みが金融庁企業会計審議会の方で開始され、私自身、新設された内部統制部会の部会長としての大役を仰せつかることになりました。2006年には、ライブドア事件、さらには日興コーディアルグループ事件等の不祥事案件が露呈したことで、会計及び監査制度の更なる整備の一環として同年6月制定の金融商品取引法の中に、経営者確認書の提出の義務化、四半期報告制度及び内部統制報告制度の導入が図られたことは周知の通りです。
  2005年10月の「監査基準」の改訂及び「監査に関する品質管理基準」の制定を踏まえ、2003年6月改正の公認会計士法は、時を経たずして2007年6月には再度の改正がなされています。また、2007年2月には、一連の内部統制関連基準等が制定され、2008年4月以降開始事業年度の上場会社に対して、内部統制報告制度が導入され、その結果が、2009年3月期決算会社から、順次適用になっていることから、まさに、本年は、「内部統制報告制度適用初年度」ということで、監査においても真骨頂を示す時が来たと解することができます。
  こうした制度変革が激しい中で、2006年9月開催の第29回大会での新選挙制度施行後初めての選挙において、再度、会長に任命されましたことから、今日までの期間、多くの会員の皆様のお力添えを得て、学会の発展に微力を尽くしてきたとの自負を抱いています。
  会計基準及び監査基準の国際的な統一の方向性はもはや避けて通ることができない状況にありますことから、今後、わが国の会計・監査制度の信頼性を高めるためにも、会計及び監査の研究だけでなく、それぞれの教育の現場においても、こうした国際的な対応を率先することが不可欠に思われます。そのためにも、われわれ会計及び監査の研究者、教育者さらには実務家に求められている期待はきわめて大きく、また、果たすべき責任は大変重いものであることを、会員各位において実感していただきたく存じます。
  会員各位におかれましては、本年9月に発足予定の新執行部の活動に対しましても、より一層のご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げるしだいです。
  最後になりましたが、2期6年間の会長職を支えて下さいました執行部の皆様、そして、すべての会員の皆様に、心より感謝の意を表するしだいです。本当に有難うございました。

2009年8月

 
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